住宅のフルリノベーションを検討している方にとって、「屋根断熱」はあまり目立たない存在かもしれません。しかし、実は屋根断熱は、住まいの快適性・省エネ性能・耐久性に大きく関わる重要なポイントです。
住宅事業部の工藤です。川元リノベーションモデルの屋根断熱が施工されています。
非常に重要な要素である、屋根断熱
フルリノベーションの際に見落とされがちな屋根断熱について、その役割や種類、選び方のポイントをわかりやすく解説します。
屋根断熱とは?なぜ重要なのか
屋根断熱とは、文字通り「屋根からの熱の出入りを防ぐ断熱処理」のことです。屋根は建物の中でも特に日射を受けやすく、夏は強い太陽熱が、冬は暖房で温まった空気が屋根から逃げていきます。
フルリノベーション時に屋根断熱をしっかり行うことで、次のような効果が期待できます。
- 夏の暑さ・冬の寒さを軽減し、快適な室内環境を実現
- 冷暖房の効率が上がり、省エネ&光熱費削減
- 結露やカビの発生を抑え、建物の寿命が延びる
屋根断熱の種類と特徴
フルリノベーションでは、以下の2つの工法から屋根断熱を選ぶことが一般的です。
1. 屋根断熱
屋根材と下地の間に断熱材を施工します。
- メリット: 日射熱を直接遮断できる/小屋裏空間も快適に使える
- デメリット: 工事費用が比較的高くなりやすい/施工技術が必要
2. 天井断熱
天井裏に断熱材を敷き込む方法です。
- メリット: 工事が比較的簡単/コストを抑えやすい
- デメリット: 小屋裏の空間は断熱されない/外気温の影響を受けやすい
※構造材の組み方によって、どちらの工法が最適かは変わります。
おすすめの断熱材は?
リノベーションでは、以下のような断熱材がよく使われています:
- グラスウール(コストパフォーマンスに優れる)
- ロックウール(防音性・耐火性に優れる)
- 硬質ウレタンフォーム(高断熱で薄く施工可能)
- セルロースファイバー(自然素材で調湿性に優れる)
断熱性能だけでなく、コスト・施工性・環境負荷なども考慮して選ぶことが大切です。
屋根断熱リノベのチェックポイント
- 屋根の劣化状態も確認
断熱前に屋根材の傷み・雨漏りの有無を必ずチェック。 - 断熱材の厚み・性能を比較
建築基準法の基準以上を目指すとより快適に。 - 換気とのバランスも大事
断熱性能が上がるほど、適切な換気設計も必要です。
まとめ:屋根断熱は「見えない資産」
屋根断熱は、一度リノベーションでしっかり施工すれば、長く快適な暮らしを支える「見えない資産」になります。デザインや設備に目がいきがちなフルリノベーションですが、快適性や将来の光熱費を考えるなら、屋根断熱は妥協しないことをおすすめします。